写真を生業にしていると一人で何かと向き合わざるおえないことがある。
最近は毎日、ススキと森と空しかない場所で日が暮れるまで撮影をしている。
ただ、僕は気が小さく臆病な性格だ。
昨日たくさんいたトンボが、今日はなぜか一匹もいない。
急にさっきより風が冷たくなった。
そんな気づきの連続が、少しずつ恐怖に変わってくる。
神とか霊とか、あまり信じていないけれど、
何か見えてきそうな気がしてくるのだ 。
周りの気配にそわそわしながら、
「畏怖」とはそういう形のない何かを怖れることでは?
なんて思えてくる。